ちょっと不思議な体験

 UFO見たこともないし、幽霊も直にくっきり見たことはない。だけどちょっと不思議な体験をいくつか。
記憶が怪しくなる前に2006年にSNSにあげたのをあらためてあげてみます。

宙に舞う白い何か

小学校にあがる前のおそらく6歳の頃のある夜のことです。
二段ベッドの寝そべりながら天窓から外を眺めていました。なぜ外を眺めていたかは記憶にないのですが、街灯で向かいの家の屋根や木立のシルエットがうっすら見えていたと思います。

ふと気づくと向かいの家の屋根の上空でビニール袋のようなものが宙を漂っているのが目に入りました。
風も吹いていなにのに不思議だなと思いつついつ落ちてくるのかじっと見つめてました。
しかしそのビニール袋のような白いモノはただただ円を描くようにゆらゆらと向かいの家の屋根の上空で舞い続けるだけです。ちょっと気持ち悪くなったのと証人がほしくなったのか急いで姉を呼びました。
二人で、何あれ?なんでずっとあそこで回ってるの?とかいいながら本当にしばらく宙を舞う白いモノに釘づけになっていましたが、すーっと左に動いたと思ったらそのまま林の方へ流れて消えていきました。

その林の方はというと昼間でも薄暗い墓地があります(今は造成されて宅地になってます・・・)。
子供心についにオバケを見てしまったと妙な興奮でその夜はよく眠れませんでした。

慰霊碑

中学生の頃の夏休みに佐渡に帰省する途中に群馬県の猿ヶ京に一泊し、翌日せっかくだからということで谷川岳に寄ることになった。
土合駅から一ノ倉沢方面に防雪トンネルを通った道路右側に谷川岳遭難者慰霊碑がある。
谷川岳は700有余名も遭難死している世界でも屈指の危険な山だけに慰霊碑はりっぱなもの。スペースが足りなくなって脇に名前を刻んだ石版が立てかけてあったのが妙に印象的でした。

後日帰省時の写真を整理してたとき、慰霊碑をなにげに撮った一枚にはっきりと白い顔が映っているではありませんか。。。さらっと見た瞬間声が出るほどはっきりと。。
当然家族で騒ぎになったのだけどいつのまにかその写真はみあたらなくなった。
だれかがお寺にでも処分お願いしたのかなと思うが、未だ実家の不要物整理の際にでくわすのではないかと思い出すとそわそわします。

雪山で金縛り

 今考えるとよくそんなこと出来たなという感じである意味怖くなりますが、、会社員になって二年目、二十四歳の厳冬期1月に単独で南アルプスの甲斐駒ヶ岳(通称 甲斐駒に向かいました。学生時代を通して山をやっていた自分にとって甲斐駒は一番好きな山のひとつだったので一度厳冬期に麓からひとりで歩いて登ってみたかったのです。

ルートは北側の黒戸尾根。麓の釜無川が標高400mぐらいなので標高差約2,600mをいけるところまで登り詰めて翌日2,965mの頂に達し一気に下って帰京する計画です。
1月14日だったか学生時代に慣れ親しんだ新宿発23時55分の普通電車に乗り、中央線日野春駅に着いたのは翌朝6時すぎ。凍てつく薄暗い空気の中歩き出し、釜無川におり川の水に靴をつけ、そこからひたすら甲斐駒の北に延びる黒戸尾根をめざしたのです。

さすがに夜行で寝不足だったのと雪が少ない南アルプスとはいえ先行者のいない雪道でかなりの疲労を覚え、日が傾いた午後三時頃標高約2,000mの五合目屏風小屋付近の窪地にテントを張ることにしました。
このあたりは古くから修験者の修行の場であちこちに朽ちかけた石碑らしきものが並べられてます。蹴ったり踏んだりしないように気をつけながら整地して、木にロープでテントを確保しほっと一息ついたころには暗くなり食事を胃に押し込み早々に寝ることにしました。

その夜は案の定風が大変強く、テントはあおる音に何度か目を覚ましておりました。
何時だったかよく分からないけれども、何やら息苦しさに目をさましました。するとあれほど強かった風がぴたり止んであたりがしーんとしており(耳鳴りのような感覚?)、同時に体動かせないことに一気に我に返り凍り付きました。。。一瞬雪にテントを潰されたかとも思いましたが、体を覆ういいようのない空気感に恐怖心で頭が真っ白、声もでません。         

その間何秒だったか、、テントがいきなり風であおれる音と同時にふっと力が抜けました。恐る恐る寝袋の中でライトをつけてテントの中をてらしましたが異常なく、強風がテントに雪をたたきつける乾いた音と、ライトに照らされたもやもやした自分の凍った息がなんとも不思議な感じでした。

結局そのまま眠ることなく朝を迎え、このまま登って行くのはやばいかなとか頭をよぎりながらも、粛々と飯食って熱いコーヒー準備をしたりしてから妙にすがすがしく出発。途中この雪庇はあと一歩でまずいなとか、この稜線のアイスバーンでしばらく風におおられないように、、、など思っては意外とスムーズに、でも疲労困憊になりながら無事頂上に立つことができました。
夕方麓におり甲斐駒を仰ぎ見てしみじみ無事に生きて帰れてよかったと充実感あり、金縛りの不思議な感覚あり、厳冬の山の神々しい美しさになんとも印象的な山行でした。

ちなみに山から帰って二、三日したころ会社に韮崎の警察から電話がはいりました。なんでも同じルートで一週間たっても下山しない単独行の人がいたのだとか。
でもあの金縛りと不思議な感覚とは関係ないな、とそのときふと思った記憶があります。


ほおづき

母の法事で佐渡に帰省したときのこと。
そのとき三回忌でしたが親戚も高齢だし一人で寺に出向き世間話をしながら最後に読経となったわけです。
夏の昼下がり、35℃くらいはあったでしょうか、何せお寺ですからクーラーもなく、扇風機を回しながら聞いていました。前夜は港で夜釣りしていたこともあり、目を閉じて正直少し眠気に負けそうだったころ、突然はっとして思わず顔をあげました。
何かが動いた感じがしたのです。

相変わらずよそから来たお坊さんは読経の最中でしたが、なぜか不思議な空気を感じました。
あたりをぼんやり眺めているとほおづきの飾りが目にとまりました。
祭壇の上にひも渡してありそこに20cm間隔くらいでほおずきなどの飾りが吊ってあるのです。
そのなかの真ん中の一つだけがくるくると回っている。。

なんだ糸の撚れか風があたっているのかと思いましたが、ひたすら一定の速度でまわってます。しかもその真ん中の一つだけが存在をアピールするように。。
他のが微動だにしないし近くにあるろうそくの炎もゆらいだりしてません。

結局読経中確実に5分以上はずっと回り続けておりました。
読経がおわり世間話をしてお布施を渡すときに目をやったらもう微動だにしておりませんでした。

どういうことかわからないけど多分来てたのだと思います。見えるタイプだったらはたして母の姿を見れたのだろうか。
来てたのかの真偽はそのうち聞いてみます。

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